インドの家族

11月 21st, 2011

インド北中部ハリヤーナー州ナンガオンに暮らすトラック運転手の男性(37)は昨年、大きな買い物をするため長年の貯金を切り崩した。大枚をはたいて、妻を“買った”のだ。

男性はたちまち、村の独身男性たちのロールモデルになった。「妻を募集中の友達が50人くらいいるよ。どうやって妻を見つけたんだって、皆聞いてくるんだ」と彼は言う。

ハリヤーナー州は、インドで女性の数がきわめて少ない州のひとつ。男女比は1000対861。無料出会いでは近年、出産前に性別を調べられる超音波技術が普及するようになった。そのため、ある程度お金のある家庭はこうした診断を受け、女児なら堕胎しているのだ。

皮肉なことに、インドでは高い経済発展の一方で、「女児堕胎」が増えている。その結果、人妻出会いの数が減り、結婚できない男性も増えているというわけだ。

人口1700人の小さな村ナンガオンでは、結婚適齢期とされる20~25歳を過ぎた独身男性たちから、若いときに州外から妻を募集しなかったことを悔やむ声も多く聞かれる。「金のある男が真っ先に割り切り出会いできるんだ」と42歳の農夫は不満を口にした。

インドではもともと、女児を“お荷物”と考える風潮が強い。女児の場合、将来の結婚時に父親が娘の夫となる男性に巨額のダウリー(持参金)を贈る伝統があるからだ。スマートフォン 出会いは1961年に政府によって禁止されたが、いまもなくならない。

また政府は94年に男女の産み分けやそれにともなう中絶を禁止したが、この法を破って罰せられたケースはいまだ一件もないという。出産前に医者が幼児の性別を親に教えることも違法だが、こうした医療ビジネスは現在同国で2億4400万ドル(約220億円)規模の巨大市場となっている

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